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建売住宅の寿命は?定期的なメンテナンスで60年住める家に

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建売住宅の寿命は?定期的なメンテナンスで60年住める家に イメージ

よく「家は一生の買い物」と言われています。それは金額的なものだけではなく、“人生に寄り添うパートナー”という意味も含んでいるのではないでしょうか。

例えば、夫婦と子ども3人の生活からスタートしても、その後に新たな家族が加わったり、お子様が進学や就職で独立して夫婦二人暮らしに戻ったり、お子様が新しいご家族を連れて来たり…。さまざまな未来が考えられますよね。

今から建てようとする住まいに求められるのは、どんな生活形態になっても心地よく、そして長く安心して暮らせることではないでしょうか?

そこで、今回は建てる前にぜひ考えていただきたい“住宅を長持ちさせるコツ”についてご紹介します。

建売住宅の寿命は?

建売住宅の寿命は大体20~30年ほどと言われる場合が多いです。ただし、標準のグレードを意識したり、定期的なメンテナンスをしっかりと行うことで50年、60年と住むことも可能です。

そのため、これといった明確な寿命というものは存在しません。

耐用年数と住宅の寿命は違う?

寿命とよく誤解されるものの一つに耐用年数というものがあります。耐用年数とは、固定資産を減価償却する際に使用するものであり税務上のものです。そのため耐用年数は実際の「何年住む事ができるのか?」という寿命とは全く関係のないものになるため注意が必要です。

構造 耐用年数
木造・合成樹脂造のもの 22年
軽量鉄骨造 27年
鉄骨造 34年
鉄筋コンクリート造 47年
参考:国税庁 耐用年数表

建売住宅と注文住宅で寿命は変わるのか?

結論から言うと、建売住宅と注文住宅のどちらも寿命は変わりません。なぜなら、建売住宅も注文住宅も同じ建築基準法に則って建てられており、一定の耐震性や耐久性などが担保されているためです。

また、販売前に住宅は完了検査などの検査を行う必要があり、検査済証というものが発行されています。そのため、これらがしっかり発行されていれば一定の品質が保証されていると考えていいでしょう。

長く住むために行うべきメンテナンスとは?

時代の流れで日本の住宅性能や法整備も日々進化を続けています。建売住宅を建てる側としては、住まいのお手入れについてどんな点に注目すべきでしょうか?

基本的な建売住宅の以下のメンテナンス箇所と費用について解説していきます。

  • 基礎(土台・柱・梁など)
  • 屋根・外壁塗装
  • 住宅設備(給水管、給湯器など)
  • 外部建具(ドア、サッシ、網戸、シャッターなど)
  • 室内(フローリング、クロス、畳など)

基礎(土台・柱・梁など)

住宅の基礎


住宅の基礎は目視ではわからない場所だけに、気がつかないうちに湿気がこもって腐食したり、シロアリの被害に合う恐れもあります。そうなると最悪の場合、家屋の倒壊につながります。

家を建てる時に防腐処理された建材を使い、床下に24時間換気などの設備をいれておくこともできますが、その上で必ず定期的な点検も行いましょう。

基礎の調査は5年などの期間で行うのが理想です。専門業者による点検・補修には1回10〜30万円くらいの費用がかかります。

屋根・外壁塗装

外壁塗装

屋根と外壁は断熱・防水・防音など、さまざまな役割をになっていますが、その反面、昼夜、日光や雨風にさらされ、劣化が最も進みやすい箇所です。ちょっとしたヒビや欠けも長い年月のうちに少しずつ水が侵入して、カビの繁殖や雨漏りの原因になります。

目視できる部分はチェックや掃除を行うこと、特に台風や大雨の後には念入りに確認しましょう。大きな瑕疵が見つからなくても、業者による定期点検は必須です。

外壁や屋根は、使用されている塗料や外壁材・屋根材などによりますが10年ごとに専門業者による点検を行っておくと安心です。屋根塗装は1回20~30万円、外壁塗装1回70〜250万円ほどとかなり高額な費用がかかります。

また、外壁よりも屋根の方が劣化が進みやすいため、屋根はなるべく細かく点検を行いましょう。

住宅設備(給水管、給湯器など)

給湯器

排水管は使ううちにゴミや汚れが溜まって、異臭やつまりの原因となるため定期的な点検や洗浄を行いましょう。

給湯器も長く使うと部品が劣化します。近年では半導体不足により部品の確保も難しい場合が多く、品薄になる可能性もあります。そのため少しでも異変を感じたら完全に故障する前に業者に連絡をするのがおすすめです。

10年ごとに点検・再処理 給水管洗浄で3〜5万円、給湯器交換10万円〜くらいの費用がかかります。

外部建具(ドア、サッシ、網戸、シャッターなど)

窓

使用時にひっかかりなどの違和感やいつもと違う音がしていたら、そのまま放置をせずに原因を見つけましょう。サッシや網戸などは、レールにゴミが詰まると故障につながるため、こまめに掃除をしながら点検する習慣をつけるのがおすすめです。

簡単な修理についてはDIYで解決できることもあるので、ネットや本、業者様などから常に情報収集しておくこともおすすめです。

玄関ドアの交換は25〜50万円くらいの費用がかかります。また、サッシ交換は15〜30万円、網戸の交換は5〜10万円ほどの費用がかかります。

室内(フローリング、クロス、畳など)

フローリング

フローリングは日常は拭き掃除、3〜6ヶ月ごとにワックスがけを行うのがおすすめ。ワックスがけをしないと直接床材に汚れや傷がついてしまうため、定期的にワックスがけを行いましょう。住宅によっては、ワックスがけが必要ない場合もありますので選択肢の一つとして考えておきましょう。

クロスや畳は色あせや破損が目立ってきたら替え時です。色あせや破損、汚れた箇所だけ変えるなどでもいいでしょう。

不具合を感じた時に対応で畳の表替え1枚1万ほど。クロスの張り替えは1平方メートル2000円くらいの費用がかかります。

長く住むためには建売住宅の標準グレードも確認しておこう

家の寿命を延ばすために定期的なチェックは必須ですが、メンテナンスや補修の費用や手間を少しでも軽減できるコツがあります。それは、耐久性(耐震性)や機能性を備えた建材や設備を導入することです。

といっても、注文住宅なら自由に選ぶことは可能ですが、建売はメーカーで決まっている場合がほとんどです。だからこそ、建売住宅でまず注目すべきは標準グレードです。

特に、メンテナンス費用が高額になってしまう外壁や屋根にこだわっているメーカーを選ぶことでメンテナンスの頻度や金額が抑えられます。

また、耐震性や耐火性などの標準グレードが高いと手放す際の資産価値も変動します。日本は地震大国のため特に耐震等級についてはなるべく高いものを標準で扱っている建売メーカーなどがオススメです。

関連:ネクストの家は経済的で「得をする家づくり」

定期的なお家全体の査定はホームインスペクション(住宅診断)がオススメ

「ホームインスペクション」とは、建物のプロが外観や基礎部分、床や柱の傾き、天井や雨漏りの状況などを査定するものです。

将来的に欠陥や劣化・虫食いにつながる可能性がある不具合を早期に発見することができます。その結果を元に問題を解消すれば、かかる費用が少ないうちに補修できます。さらに資産価値を保ち、売却時の価格に大きく影響するのです。
売却する予定でなくとも、定期的な診断がおすすめです。

業者により異なりますが、目視でできる調査であれば、5万円程度、屋根裏や床下などの調査が入る場合は10万円程度の費用がかかります。

まとめ

建売住宅の寿命はそのままだと約30年とされていますが、定期的なメンテナンスを施せば、その倍の60年は暮らすことができます。ただし、メンテナンスを考える場合は、専門業者による点検・補修が必要となるので、建てる前から予算に入れておくと安心です。さらにDIYで解消できそうなものがないか、情報を集めておくと役立ちますよ。

また、メンテナンスを楽にするには、建材や施設に注目することも重要です。建てる前に建売の標準グレードをじっくりと確認しておきましょう。

売却を見越して資産価値を求めるなら、プロによるホームインスペクションを採用するのもポイント。プロの視点を参考にしながら早期に問題を解決することができるので、補修費用も安く抑えられます。

我が家を育てる気持ちで愛着を持ってお手入れを続けることが、寿命を延ばす一番の秘訣です。

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