買わない方がいい土地とは?土地のプロが賢い土地の買い方をお伝えします。
マイホーム計画の第一歩は、安心して暮らせる土地を探すこと。どんな街に暮らそうかと、ワクワクしながら考える前に、まず買わない方がいい土地についての知識を持っておきましょう。一見すると問題無いような場所でも、一年を通して暮らしてみると思わぬ不便やトラブルに見舞われることも…。
そこで、今回は福岡の土地事情に詳しい「ネクストの家」営業担当から、土地選びのポイントや土地を買う際に気をつけたいポイントや土地の購入時に意識したいポイントなどを紹介します。ブログの最後には、「土地選びチェックリスト」を掲載していますのでぜひ参考にしてくださいね。
目次
まず、土地はどこから買えるのかを知っておこう
まず、土地を購入する際にどこから購入するのかを考えておきましょう。一般的に土地を探す時には、以下に依頼することが多いでしょう。まずはそれぞれの特徴について紹介していきます。
- 不動産会社
- 工務店やハウスメーカー
- 個人
不動産会社
土地の売買を専門にしている不動産会社は、地元の事情に精通しているため価格や広さなど条件に合う土地を探せます。運が良ければ、市場に出る前の土地情報をいちはやく得ることもできますし、規模が大きい会社だと広範囲の情報収集が可能です。
ただし、提示する条件が多いと、それだけ情報も増えてしまい、かえって希望の物件が埋もれてしまうことも。さらに、土地を知っていても建築に詳しいということはないので、土地だけで予算オーバーになったり、建てる前に造成が必要になったりと後々の出費につながるケースもあります。予算感や建物のイメージをしっかりと固めてから相談をしてみましょう。
工務店やハウスメーカー
工務店やハウスメーカーも実は土地情報を取り扱っている場合があります。工務店やハウスメーカーなどは、土地と建物を合わせた予算から希望する建物に最適な土地を探すので、意図しない出費はある程度防ぐことができます。また、土地と建物のローンもまとめて支払えるので、手数料などの一部出費もカットすることが可能です。
デメリットとしては、やはり不動産会社に比べて取扱物件数が少ない点です。そのため土地を探す目的で工務店やハウスメーカーに行くよりも建売なども検討した状態で探すのがおすすめです。
【ネクストの家の土地探しはいいとこドリ】
「ネクストの家」は、ハウスメーカーでありながら自社で土地の買い付けも行なっています。不動産会社としての面もあるため、豊富な土地情報からの提案にも定評があります。
また、入手困難な人気エリアにも広すぎたり、形が独特だったりと買い手が付きにくい土地が販売されることがありますが土地の造成や販売まで手がける当社では、広い土地なら一括購入したうえで分割して、手が届きやすい広さとお値段にして販売しています。土地の形に問題があれば、造成済みの状態でのお渡しやもしくは形に合う住宅の設計を提案します。“穴場物件”が多いことも当社の自慢ですの気になった方はぜひ当社までご相談ください。
個人
土地の場合は、個人間売買も盛んです。個人間での売買は特に法律で規制されていないため、口約束で名義変更をするなども問題なく行うことができます。個人間売買の1番のメリットとしては、仲介手数料がないことです。そのため、不動産業者などよりも安価に土地の購入ができる場合があります。
逆にデメリットとしては、トラブルになった際の対処が大変という点です。素人である個人から買うことで後々不備などが見つかるなども少なくはありません。そのため、個人間売買は注意が必要です。
買わない方がいい土地とは?
ここからは、買わない方がいい土地について以下の8つについて解説していきます。
- 斜面に盛土をした造成地
- 境界の曖昧な土地
- 市街化調整区域の土地
- 崖地や裏山など自然災害のリスクが高い土地
- 形状がいびつな土地
- 道路に2m以上接していない土地
- 購入時に抵当権が残っている土地
- 水はけが悪い土地
斜面に盛土をした造成地
斜面に盛土をした造成地などでは、崖崩れや地滑りのリスクがあるため購入には慎重になりましょう。盛り土は土砂を埋め立て地盤を作る行為であり、どの程度しっかりと埋め立てが行われているのかは判断が難しいです。そのため、購入には慎重になりましょう。
境界の曖昧な土地
売りに出されている物件の中には、境界が確定していない曖昧な土地もあります。境界が確定していないということは隣地と揉めている可能性があったり、購入後にトラブルに巻き込まれる可能性があります。過去には境界を巡って裁判になった事例などもありますので、土地と土地との境界はしっかりと確認しましょう。
市街化調整区域の土地
市街化調整区域の土地もよっぽどの理由がない限り買わない方がいいでしょう。市街化調整区域とは、都市計画法により定められている地域で建物の建設は原則認められていない地域のことを言います。
逆に、市街化区域などは再開発などが進んでいるエリアで、建物の建設も認められています。そのため、あやまって市街化調整区域の土地を購入してしまうと住宅が建てられなかったり、建てられたとしても不便であったりという問題が発生する可能性があります。
参考:市街化調整区域では何を建てることができるのか。 – 福岡市
自然災害のリスクが高い土地
当然ですが、自然災害のリスクが高い土地は避けた方がいいでしょう。例えば、傾斜地であったり裏山がある場合は雨天時に土砂崩れなどのリスクがあります。また、周辺よりも低い土地は、水害などのリスクがあるため注意が必要です。
さらに、活断層上の土地については地震時に大きな被害を受ける可能性が高いためこちらも注意しましょう。日本には、活断層が2,000以上もあるため、以下から購入を検討している土地付近に活断層がないかをチェックしてみてください。
形状がいびつな土地
いびつな形の土地は、坪数の割には建物を建てられる面積が小さい傾向にあります。そのため、購入後に考えていた間取りができなかったりなどの問題が発生しやすいです。
正方形や長方形などの土地の購入がもっともおすすめですが、ほとんどそのような土地は出てくることがないため建売住宅など事前に間取りが確認できる物件なども検討してみるといいかもしれません。
道路に2m以上接していない土地
建築基準法では道路に土地が2m以上接しているという決まりがあります。逆に2m以上接していない場合は、新しく住宅を建てることが不可能になります。そのため路地裏の奥などの土地を購入する場合は、道路と2m接しているかを確認しましょう。
購入時に抵当権がついている土地
抵当権とは、返済できなくなった場合の担保のことです。購入時に前購入者の抵当権が残っている場合は、決して買ってはいけません。基本的には、不動産会社や工務店などが扱っている土地にはこのような物件はありませんが、個人間売買の際には注意しましょう。
水はけが悪い土地
水はけが悪い土地は、シロアリやカビなどの被害が起きやすい傾向にあります。また、台風などの豪雨の際には浸水のリスクもあります。浸水は基礎などにも悪い影響を与えてしまうため、水はけには注意しましょう。
土地のプロがおすすめする土地の賢い買い方とは?
ここからは、土地を購入する際に非常に重要な3つのポイントについてご紹介していきます。
- 事前に銀行で予算を確認
- 地元の情報に強い不動産業者や工務店に相談する
- 信頼のできる営業担当を見つける
事前に銀行で予算を確認
先行して土地を探すと建物の金額が足りない、メーカーで探すと金額が高すぎて購入できないなど…。土地だけで住宅購入を検討すると、後々お金で悩む方場合が多いようです。そのため、1番重要なことは“住宅資金をどのくらい用意できるか”ということです。
そのためにも、まずは銀行でいくらまで融資が受けられるか事前審査しておきましょう。そこから、土地に充てる費用は全体の3~4割、建物に当てる費用は全体の6~7割と逆算をすることで実現可能な購入金額の範囲が分かります。
地元の情報に強い不動産業者や工務店に相談する
不動産会社にしても、工務店やハウスメーカーにしても、やはり地元で長く営業している業者を選んだ方がベターです。土地の特性だけではなく、季節ごとの変化や住民の特徴、自治体のサービスまで、詳しい情報を得ることができます。また、いい土地情報はネット上に出る前にほとんど売れてしまいます。そのため、地元で長くやっている不動産業者や地域に根づいた工務店やハウスメーカーなどは、自社のお客さんになってくださる方に未公開の土地情報を優先的に連絡します。
「ネクストの家」でご契約いただく方の中でも、3人に1人は未公開物件での成約です。ネクストの家はメルマガ会員様限定で未公開物件をお知らせするメールマガジンを行なっていますので、すでにお探しのエリアがあるという方は是非ご登録くださいませ。
信頼のできる営業担当を見つける
土地情報などは日々売りに出され、購入されていきます。そのため、信頼できる情報を教えてくれる営業担当を見つけるということも非常に重要です。
営業担当には、自分の探している土地の詳細な条件と予算などを必ず伝え、いい物件があったらすぐに購入したい旨を伝えておくといいでしょう。
土地を買う前に決めておきたい優先順位について
どんな家でも、最初の希望が100%実現することはまずありません。しかも再開発で土地価格が上昇中の福岡市は、いい物件を入手することが非常に難しい状況です。まずは、頭に描いた条件のうち、絶対に叶えたいもの、できれば欲しいもの、あると嬉しいもの、無くてもOKなもの、など優先順位をつけてみましょう。
また、土地代の他に、仲介手数料、造成費用、解体費用(古屋がある場合)、上下水道の引き込み工事など様々な費用が発生する可能性があります。予算と相談し、どの程度なら土地に費用を充てられるのかを事前に考えておきましょう。
1:費用
まずは、費用についてしっかりと考えておきましょう。具体的には、以下のようにどのくらいまで許容できるのかを考えます。
- どれだけ予算がかかっても譲れない
- 〇〇万円までなら出せる
- 予算オーバーするならやらない(代用できる案がある)
- 諦めてもOK
また、それとは別に土地購入費用や住宅購入費用にそれぞれどのくらい配分するのかという目安も考えておきましょう。目安は、前述の通り土地購入が3~4割、住宅購入が6~7割くらいです。
2:立地
お目当てのエリアと一緒に、求める土地の条件も考えておきましょう。例えば、広さが〇〇坪以上や角地がいい、などをざっくりと考えます。日が当たる方角や風通し、景観の良し悪しも重要ですし、前の建物があったり平地では無かった場合は、追加の出費が発生することもあるため、家族内で共通の認識を持っておきましょう。
3:周囲の環境
立地と同じく、周辺環境についても考えておきましょう道路に面していれば便利ですが、騒音問題も考えられます。景観は良くても、住民トラブルに巻き込まれる場合も想定できます。できるだけ情報を仕入れて対策を立てましょう。
4:広さ
希望する建物の大きさを把握しておくことが第一です。もし土地に凹凸があっても、形に合わせて庭や車庫を作るなどのアレンジもできます。建築会社に一度意見を聞いてみましょう。
土地以外で見るべきポイントは?
土地以外で見るべきポイントについては以下の3点をまずはチェックしておきましょう。
- 土地の前歴
- 交通道路・治安
- 土地の境界線
土地の前歴は?
過去にどんな災害が起きたのかなど土地の前歴はざっとチェックしておきましょう。各地域には必ずハザードマップがあるはずなので、液状化の危険がないか、津波の心配はないかなどをチェックしましょう。また、地名にも注目しましょう。「谷(=標高が低い)」や「水・さんずいへんの漢字(=地盤がゆるい・昔水害があった)」など、過去の歴史が反映されている可能性があります。
国土交通省や国土地理院などからそれぞれの情報を調べることが可能です。ぜひ以下サイトを参考にしてください。
さらに、以前はどんな建物が建っていたのかも合わせて確認をしておくといいでしょう。法務局の登記簿にも目を通しておくと安心です。
交通道路・治安
時間帯によって車通りが激しい、夜は街灯も無くてあぶないなど周辺地域の環境は変わります。 希望の土地が決まったら、なるべく朝、昼、夜に分けて下見を行いましょう。
トラブルになりやすい土地と土地の境界線にも注目を
入居後に思わぬ火種になりやすいのが、お隣との境界線問題です。現代では、敷地の境界を示す“境界標”が打ち込まれていることも多いのですが、地面の状況等で図面通りに打ち込まれていない可能性もあります。できれば、売主が持っている「確定測量図」を見せてもらったり、隣人の立ち合いのもとお互いに確認しておきましょう。
土地購入時のチェックリスト
ここまでの内容をふまえて、土地選びで頭に入れておくと役立つチェックリストをまとめました。不動産業者や工務店/ハウスメーカーとの打ち合わせにぜひ活用してみてくださいね。
土地購入に関するチェックリスト
・仲介手数料がかかるか? ・造成費用は必要か? ・現状で前の建物が建っているか? ・上下水道を引き込む必要があるか? ・車庫や庭が必要な場合は確保できるか? ・日が当たる方角は? ・日当たりや風通しはいいか? ・雨の日の水はけはどうか? ・黄砂や砂ぼこりが気になるか? ・景観に満足しているか? ・土地の形は造成が必要か? ・以前はどんな建物が建っていたか? ・過去に災害などは起きていないか? |
周辺環境に関するチェックリスト
・道路沿いかどうか? ・一番近い道路の交通量はどのくらいか? ・近くの公共施設・病院・スーパーまでの距離 ・駅や学校までの道のりと交通機関の発着数 ・近隣の住宅との距離、境界線は? ・隣家と周辺建物の高さは? ・隣家の人や車の出入りが多いかどうか? ・周囲の騒音は気になるか? ・ゴミ捨て場の場所は? ・周辺の街灯・電柱の数と位置は? |
その他に確認しておきたいチェックリスト
・周辺の地価に比べて適正な価格か? ・「市街化調整区域」かどうか? ・今後の発展が期待できるか? ・リタイア後も住みやすい環境か? ・抵当権は残っていないか ・境界が曖昧ではないか |
まとめ
戸建の満足度を大きく左右する土地選びは、なかなか悩ましい問題です。自分でさまざまな情報を得ることも大事ですが、一人で背負い込んでしまうと、なかなか決断できなくなってしまいます。
土地探しの際には、記事内でも紹介したい以下の3つを意識して自分の条件に合うものを探すのが大切です。
- 事前に銀行で予算を確認
- 地元の情報に強い不動産業者や工務店に相談する
- 信頼のできる営業マンを見つける
ぜひこの記事内で紹介した、土地の探し方を参考にしていただき、土地購入に活かして下さいね。