- ネクスト通信
- 2024/10/02
建売住宅の間取りで後悔しない!チェックすべきポイントと人気の間取りを紹介
建売住宅の購入を検討するときは、外観デザインや価格だけでなく、間取りも重視しましょう。生活動線が悪かったり収納スペースが少なかったりすると、住宅に対する満足度は下がり、生活に支障が出るかもしれません。
今回は、建売住宅の間取りを見るときのポイントと人気の間取り、また購入を検討するときに注意すべき点を解説します。
目次
建売住宅の間取りを見るときのポイント
間取りを見慣れない人にとっては、どれも同じように見えるかもしれません。しかし、実際には土地の形状や道路の向きに合わせて設計されており、間取りの良し悪しは、住みやすさに大きく影響します。
まず、建売住宅の間取りを見るときのポイントを、4つ紹介します。
生活動線・家事動線
まず実際の生活をイメージして、動線を確認してみましょう。生活動線とは、日常生活で人が室内を移動する経路のことです。特に家事や炊事のために歩くルートを、家事動線の表現することもあります。
動線が短ければ室内を効率よく移動でき、家事動線がよければ家事の負担を減らすことができ、家事によるストレスも軽減できます。
最近では「回遊動線」が採用されている住宅も多くあります。回遊動線とは、リビングからキッチンや洗面所をぐるりと一回りできるような、行き止まりのない動線のことです。
家族と鉢合わせてもすれ違いやすく、朝の忙しい時間帯もスムーズに移動できるのが魅力です。
しかしすべての家族に、回遊動線が向いているわけではありません、来客者に生活感が出やすい水回りを見せたくない場合は、玄関からリビングへの動線とプライベートな空間への動線が交差しないように計画することもあります。
間取りを確認する際は、優先させたいことを実現できるかという視点でチェックしましょう。
収納スペース
間取りを見るときは部屋の広さだけでなく、収納スペースが足りるかどうか確認しましょう。収納量が足りないと部屋に物があふれてしまい、片付かない家になってしまいます。
寝室や子ども部屋ごとにクローゼットや押し入れがあることが好ましく、また家族が多い場合は、十分な容量のシューズクロークがあると便利です。
最近ではキッチン横にパントリー(食器・食品の収納庫)を設けているプランや、ファミリークローゼットといって、家族全員の衣類を収納するための比較的大きめなクローゼットがある家もあります。
陽当たり・風通し
快適に暮らすためには、陽当たりや風通しのよさも大切です。間取り図を見ただけでは判断が難しいため、ぜひ日中の陽当たりを確認するようにしてください。また窓を開けて、風の通りやすさもチェックするようにしましょう。明るく風の通る家は洗濯物が乾きやすく、カビも生えにくいメリットがあります。
特に日中に過ごす時間が長いリビングが明るければ、照明が不要な時間が長く、寒い時期も比較的暖かく過ごせます。光熱費の節約にもつながるでしょう。
プライバシーの配慮
大きな窓は太陽の光を取り入れたり換気をしたりするのには向いていますが、道路に面した位置にある場合は、通行人の視線が気になることがあります。また隣家の配置や窓の位置によっては、隣家から見えはしないかと心配になることもあるでしょう。
建売住宅を購入する際は窓の位置も確認し、プライバシーを守るための配慮があるか、工夫されているかチェックしましょう。
人気の間取りを紹介
建売住宅は似たような間取りが多く、プランに工夫がないと思っていませんか? 実は最近の建売住宅はおしゃれで、トレンドの間取りを採用しているケースも多くあります。
この章では人気の間取りを紹介しますので、参考にしてみてください。
2階リビング
なるべく陽当たりの良いリビングにしたい方や、周囲からの視線が気になる場合は、2階リビングがおすすめです。2階にレイアウトすることで太陽の光を取り入れやすくなり、通行人の視線も気になりにくいのが魅力です。
また、2階であれば天井裏を利用して勾配天井にできるので、開放的なリビングにすることも可能です。また洗濯機を2階に置いて、バルコニーに洗濯物を干せれば、動線が短くなるため家事負担も軽減できます。
ただし、玄関からキッチンまでの動線は長くなります。階段の昇降に苦労する可能性も考慮し、優先順位をよく検討するようにしてください。
パントリー付きキッチン
住まいの中でもキッチンは生活感が出やすく、食品や洗剤のストックや季節ものを収納するとなると、キッチン収納や食器棚では足りないことも多いでしょう。
キッチン横にパントリー(食器・食品の収納庫)があれば、整理整頓しやすく、キッチンのワークトップも片付きやすくなります。
リビング階段
家族とコミュニケーションを取りやすい間取りにしたい方には、リビング階段がおすすめです。リビング階段とは、玄関ホールではなく、リビングに2階へ続く階段がある間取りです。
子どもが帰宅したら、必ずリビングを経由してから2階に上がることになります。自然と顔を合わせることになり、家族の会話も増えるでしょう。また階段の上部に窓を設けることで、リビングへ光が入るようになり、開放感も得られます。
エアコンの効きが気になる場合は、階段の入口にロールカーテンを設置するなどして、暖まった空気を逃がさない工夫をしましょう。
ワークスペースやスタディコーナー
リビングの一角にリモートワークができるワークスペースや、子どもが夕食前に宿題ができるようなスタディコーナーがあると便利です。
書斎のような囲まれた空間でなくても、壁に向かうようにデスクが設置されているだけでも、十分ワークスペースやスタディコーナーとして活用できます。パソコンや照明を使うことが多いため、コンセントがあるか確認しておきましょう。
ファミリークローゼット
ファミリークローゼットとは、家族全員の衣類をまとめて収納するためのクローゼットです。比較的広いスペースが必要になるため、ウォークインタイプもしくはウォークスルータイプにするのが一般的です。
収納場所を1カ所にまとめることで、洗濯後の衣類を効率よく片付けることができ、親子や兄弟で洋服を共有しやすくなるのが魅力です。
建売住宅の間取りで注意すべきこと
最後に、建売住宅の間取りについて注意すべきポイントを紹介します。
建売の間取りは変更できない
建売住宅は、間取りや仕様が決まっています。建築中で未完成であっても、途中で間取りを変えることはできないので注意しましょう。
住宅は、間取りや構造を決定し、建築確認申請をしてから着工することになります。軽微な変更であっても計画変更の申請が必要になるため、例えば収納を増やすような変更も難しいのが現状です。
建売住宅で希望する物件が見つからないときは、注文住宅や建築条件付き売地の購入を検討しましょう。
生活動線に無理がないか確認する
家族が快適に暮らすためには、生活動線や家事動線に無理はないかチェックすることが重要です。完成済みの物件であれば、実際に歩いて動線を確認してみましょう。
効率を優先する方法もありますが、コミュニケーションを重視して、リビングを通らなければ子ども部屋に入れない動線をあえて選ぶ方法もあります。
家族にとって優先すべきポイントを明確にし、よく話し合った上で購入を決めましょう。
収納量が足りるのかイメージする
間取りを見るときは、部屋の広さに目が行きがちですが、収納スペースが足りるのか確認するのを忘れないようにしましょう。
子どもの成長に伴って、収納したいものも増えるでしょう。ものが増えると片付かなくなり、家に対する満足度は下がります。
今は十分だと思っても、収納スペースが足りなくなることもあります。将来のことも見据えて、収納が充実しているかチェックするようにしてください。
まとめ
今回は、建売住宅の間取りについて解説しました。一見同じように見える間取りも、実は実績豊富な設計士が、土地の形状や条件に合わせてプランを作成しています。
建売住宅の購入を検討する際は、設計士がどのような思いで間取りを決めているのか、ぜひ想像しながら見てみてください。